今回は葉とつるのお話。一見、梢に不規則にまとわり付いているようなつると葉ですが、実は規則的についているのです。
一般的には2種類あります。右の図のAのように、葉とつるが左右交互についていくタイプ。もうひとつのBタイプは、葉が1、2、3と左右交互についていくのに対して、つるは1、2、で3は一回休み、というタイプがあります。普段見るブドウでしたらほとんどがBタイプのものであります。
しかしながら、このルール、注意点がいくつかあります:
①不規則なタイプもある
AタイプにもBタイプにも属さない不規則なつき方をするCタイプがあるということ。また、成長しすぎた梢の先端部は往々にして不規則になる傾向があります;
②欠損することはよくある
ブドウの生育条件や環境要因によって、葉(つる)があるべきところに葉(つる)がない、という欠損はしばしば見られます。しかし、葉(つる)があるべきところにつる(葉)があるということはありません。したがって、1つの節に葉が左右から2枚出ていたり、またはつるが2本出ているということは絶対にありません;
③第一節につるがつくことはない
理由は今のところわかりません。第一節には葉しかつきません。葉とつるのつき方を見るときは、第一節を除いて、考えてください;
④果穂がつくのは第四節目以降
これまでに、つると果穂はその由来を同じくするということを話しました。つまり果穂ができる場所はつるが付く場所になります。もちろん、それが「中間体」である時もあるでしょう。いずれにしても、梢の根元から数えて第四節目以降に、果穂は出現します。
参考までに、下図に
Vitis rupestris の副梢の図をご覧ください。葉とつるの並びからBタイプであることがわかります。
(※つる1は欠損、また、副梢であるために果穂の形成は見られない)